〒879-5506
大分県由布市挟間町挟間612番地1
「家族を看取って、看護師の立場からの経験」
コロナ禍では多くの病院が入院患者への面会を制限し最期を1人で迎える人も増えてます。
十分な看取りが出来ないのは患者、家族にとって辛い事です。
自宅で最期を望んでいても様々な状況で希望通りにならない事もあり現実では病院で亡くなられる方のほうが多いのが現実です。
私の義父は4年前難病でサービスを利用しながら在宅生活を送ってました。
病状は徐々に進行し、転倒、寝たきり、嚥下障害で食べ物も口から摂取出来なくなり、医療的ケアも増え在宅で生活する事が困難になり入院する事になりました。コロナ禍で面会も制限され会えなくなり、家族でこれからの事を話し合いました。
義父は「住み慣れた家に帰りたい」と言う思いを叶える為余命宣告を受けてから自宅に連れて帰る事を決意しました。
余命数週間で自宅に帰るまでに急変してしまう事も考えられた為、ケアマネージャー、在宅医、訪問看護、福祉用具など体制を整えてから、自宅に戻りました。自宅では、子供、孫たちに囲まれ義父が好きだった時代劇を観たり音楽を聴いて過ごしました。
お風呂好きだったので訪問入浴の手配はしていたのですが、急変し希望は叶わず10日間と短い期間でしたが家族全員で最期を迎える事ができました。
在宅の看取りは家族の介護負担、精神的、肉体的な負担は大きいです。しかし本人と家族が望む時間を一緒に過ごせた事は良かったと思います。
私自身が家族の立場になって感じた事は患者さんの、きめ細やかなケアは同時に家族をもケアするということでした。
義父は10日間自宅で過ごす事ができました。
ケアマネージャー、訪問診療の医師、訪問看護ステーションの看護師など様々なサポートがあったからこそです。
沢山の方に支えていただいたので私も仕事を継続しながら家族みんなで義父を看護でき、そして看取る事ができました。
私は訪問看護師として在宅生活している利用者様、介護している家族が不安なく在宅生活が出来るように支援していきたいと思います。
【在宅の看取りのための条件は・・・】
①本人と家族が共に「自宅で最期をむかえたい」という意思がある事
②在宅医や訪問看護などの医療チームの体制が整うこと
③24時間いつでも相談できる医療体制があること
④家族や介護サービスによる介護力がある事
今までの経験で必要と思う事をまとめてみました。